比推力とは、1kgの推進剤を使って1Nの力を何秒間出し続けられるか、と云う指標ですから、高い比推力を達成するためには
「腕力をつける」=「推進剤を噴射するためのパワーを上げる」か
「投げるものの一つ一つを軽いものにしておく」
=「推進剤分子量を小さいものにする」
と云う二つのアプローチがあるわけです。
(http://www.ep.isas.ac.jp/muses/isp_description/story1.htmlより)
燃料の排出速度を重力加速度(9.8m/s2)で割った値を比推力と呼び、単位は秒になります。 地上で物を自由落下運動をさせたとき、何秒後にその排出速度になりますかという時間と考えても良いです。
ロケットエンジンの性能を表す指標は物を持ち上げる力に対応する「推力」と燃料の排出速度に対応する「比推力」が大事な2つの指標となります。 比推力の定義は正確には、毎秒1kgの燃料を使って1Nの力を何秒間出せるかという値のことを指します。 この値が大きいほど燃料の利用効率がよい、つまり車でいうところの燃費が良いことに対応します。
http://cafe.tohoku.ac.jp/html/answer/answer14.htmlより
比推力は車で言えば燃費のような感じです。(厳密には違いますけど)
ある2つエンジン(液水とケロシン)を同じ重量の燃料で同じ推力を出したら何秒間噴射できるかと言う意味です。
つまり比推力が高いと同じ推力を出しても燃料が少なくてすむ、逆に同じ重さの燃料なら長く噴射しつづけられると言うことです。
ここで話しをもとに戻しますが、液水エンジンは比推力は良いのですが推力がケロシンに比べ出しにくいのです。
何故なら水素は軽いからです。ちょっとイメージして下さい。ボートに乗って後ろへ物を投げると作用反作用の法則でボートは前に進みます。
ですが同じスピードで物を投げても投げる物の重さが重いほどボートは進みますね。
これと同じで分子量の重いケロシンの方が力(推力)が出せるのです。特に下段ロケットは進行方向に対する重力の影響(重力損失)が大きいため、大きな推力のケロシンエンジンの方が有利です。
また液体水素は重量は軽いですが体積が大きいと言う欠点もあります。
もし仮に1段エンジンを液体水素だけで作ったら巨大なタンクが必要となりあまりよろしくありません。現在1段に液水エンジンを使用しているロケットにはシャトル、エネルギア、アリアン5、H-2Aがありますがいずれも固体またはケロシンのブースターが付いています。
このブースターが事実上の1段の役割を果たしています。上段ロケットは進行方向に対する重力の影響が少なくなるため(傾くため)推力はそれほど重要なパラメータではなくなってきます。
そうすると今度はいかに効率の良いエンジンかどうかが問題となってきます(つまり比推力)。よって、重力損失の大きい(ロケットの傾きの小さい)下段は推力の大きいケロシンが有利で重力損失の少ない(ロケットの傾きの大きい)上段ロケットでは比推力の高い液水エンジンが有利になります。
この典型的な例がサターンロケットです。
それから、比推力と推力の件ですが、
桜木さんの説明でおおよそは間違いないです。
もっと、イメージしやすい説明をすると、比推力とは、この値に重力加速度G
(=約9.81)を掛けるとエンジンのノズルから噴出するガス速度とほぼ等しくなり
ます。例えば、比推力が450秒なら、450×9.81=4415m/s という具合です。
当然、噴出速度が大きいほど大きな運動エネルギーになり性能が良いとなります。
しかし、運動エネルギーは質量にも比例しますので、水素のような密度(=分子量)
が小さな物質は運動量(=推力に比例)的には、それほど大きくならないため、
ケロシンなどのような燃料が一段エンジンには注目されるということです。